「体がなんとなく重い。でも、病気というほどじゃない」
「頭にモヤがかかったみたいで、考えがまとまらない」
「そして、人生もなんだか止まってる気がする」
この3つを、別々の引き出しにしまっていませんか。
私は、しまっていました。体の重さは体の話、願いが動かないのは心の話。まったく別の場所で、別々に解決しようとしていたんです。
でも、あるとき気づきました。
この2つは、同じ場所から来ているかもしれない。
※ひとつだけ先に。むくみ・強いだるさ・思考力の低下が続いているときは、まず医療機関で体の状態を確かめてください。この記事は、検査で問題がなかったあとの「なんとなく」を扱うものです。順番を飛ばさないでくださいね。
水道管が詰まっている家に、水を足しても
蛇口から水が出ないとき、私たちはまず「水が足りないのかな」と思います。
でも原因が管の詰まりだったら、いくら水を足しても出てきません。行き場のない水が、どこかに溜まるだけです。
体も、これとよく似ています。
栄養を足す。良いことを考える。イメージングをする。
——ぜんぶ「入れる」ほうの努力です。
でも、入れたものが流れていかない状態だったら、足すほど重く感じることがあります。
「足りない」と「流れない」は、別のこと
東洋医学では、体を動かしているものを、ざっくり3つに分けて見ます。日常の言葉に置きかえますね。
– 気……体を動かす力。ガソリンのようなもの
– 血……栄養とうるおい。心を養うもの
– 水……体をうるおし、冷ますもの
おもしろいのは、この3つそれぞれに「足りない」状態と「流れない」状態があると考えるところ。
疲れやすい、声が小さい、食後にすごく眠い。これは、力が足りないサイン。
ため息が多い、胸がつかえる、イライラする。これは、力はあるのに流れていないサイン。
必要な手当てはまるで違うのに、私たちはどちらも「疲れてるのかな」でまとめてしまいます。
そして、流れないまま溜まりつづけた水は、だんだん粘っこく変わっていく。東洋医学では、そんなふうに見ます。これを「痰湿(たんしつ)」と呼びます。
言葉は物々しいのですが、イメージは素朴です。
川のまわりに水たまりが増えて、じめじめ湿気がこもった状態。
現代の言葉にすると、余分な水分(むくみ)、滞った老廃物、消化しきれていないもの。「体の中の、余計なもの」の総称です。
特徴は3つ。重い・粘る・止まる。
朝がつらい。むくむ。頭がぼんやりする。甘いものや冷たいものが無性にほしくなる。
このとき、甘いもの欲は「意志が弱いから」ではありません。
消化の力が落ちてエネルギーを作りにくいから、脳がすぐ燃える糖を求めている。でも冷たい甘いものを入れると、消化の力はさらに冷えて、また溜まる——東洋医学では、そんなふうに見ます。そのループの中にいるだけなんです。
責める場所を、間違えていました。
巡らないと、考えも巡らない
ここが、私はいちばん驚いたところです。
東洋医学では、消化を担う働きは、「考えること」も担当しているとされます。そこが弱ると出てくるのが——考えすぎる。ぐるぐる反芻する。決められない。心配ばかり浮かぶ。
心当たりがありすぎて、笑ってしまいました。
消化する対象は、食べ物だけではないんです。情報も、感情も。処理しきれなかったものが、体にも心にも残っていく。
逆に、体が整ってくると「まぁいっか」が自然に出てくる。
頭の中を片づけるのって、頭でやるものじゃなかったんだ。
そして、「願いが動かない」につながる
体の巡りと、人生の停滞。
この2つがつながると私が納得できたのは、3つの角度から、同じところに行き着いたからでした。
ひとつめ。エネルギーが作りにくく、考えも滞っているなら、現実を動かす力そのものが出てきません。
ふたつめ。緊張や血糖の乱高下が続くと、脳は守りのモードになりやすいと言われています。守るので精いっぱいのときに、新しい挑戦をするのは難しいですよね。
みっつめ。体が重いときは、軽やかな未来をイメージしても、実感がついてきません。頭では思い描けているのに、体のほうが「本当に?」と言っている感じ。
だから私は、止まっている時期を「私の努力が足りないからだ」ではなく、「いま、巡りが重いのかもしれない」と読むようになりました。
それだけで、自分を責める回数が、ずいぶん減りました。
順番を、逆にしてみる
だから私は、順番を変えました。
止まっていると感じたら、まず思考を書き換えようとするのをやめて、先に体の巡りに手を入れる。
書き換えのワークが無意味という話ではありません。逆です。巡りが戻ったあとのほうが、同じワークがずっと届きやすいと感じています。
もうひとつ、私が大事にしている順番があります。温める → 巡らせる → やさしく流す。
削るのではなく、動かす。強く押すのではなく、あたためる。
今日からできる、小さなワーク3つ
ワーク1:3日だけ、冷たいものをお休みする
「やめる」ではなく「3日だけ休む」。それがコツです。
– 冷たい飲み物とアイスを、3日だけ置いておく
– 温かい飲みもの(白湯・お好きなお茶)を、こまめに
– 夜はシャワーではなく湯船に5分でも
3日たったら、朝の目覚めや夕方の気分を思い返してみてください。変化を感じても、感じなくても大丈夫。自分に合う・合わないを見るための、小さな実験です。
ワーク2:あたたかい汁ものを、1杯
だし400mlに、切り干し大根をひとつかみと生姜を2枚入れて3分。乾燥わかめを加えて火を止め、味噌を大さじ1〜1.5溶かします。長ネギと白ごま、ゆで卵をひとつ。
もちろん、いつものお味噌汁でも、スープでもかまいません。
大事なのは中身より、自分のために一杯を用意する、その時間のほうだと思っています。誰かのついででも、残りものでもなく、自分のために。湯気を見ている数分が、いちばん効いている気がします。
ワーク3:30秒の「循環スイッチ」
30〜60分に1回、立ち上がってかかとの上げ下ろしを10回。または、その場足踏み20回。
これは運動ではなく、スイッチです。座りっぱなしは足の付け根を圧迫して、巡りを止めてしまいます。
夜は、足を高くして20分(スマホを見ながらでOK)。
よくある質問
Q. どれくらいで軽くなりますか?
人によってまったく違います。数日で「あれ、朝が起きやすい」と気づく方も、季節がひとつ変わるころにようやく、という方もいます。誰かのペースと比べないでくださいね。
Q. マッサージや、強い刺激で一気に出す方法のほうが早いですか?
強い刺激は、かえってつらくなることがあります。順番は、温める→巡らせる→やさしく流す。「イタ気持ちいい」ではなく「気持ちいい」で止めるのが目安です。
Q. じゃあ心のワークは、やらなくていいんですか?
いいえ、必要です。順番の話をしています。体を先に見ておくと、心のワークが届きやすくなる。私はそう感じています。
まとめ:手をつける場所を、シンプルにする
別々の悩みに見えていたものが、同じ「巡り」の話だったとしたら。
やることが、ぐっと減ります。
体が重いまま、心だけ軽くしようとしなくていい。
温かいものを一口。30秒、立ち上がる。
そのくらいから始めて、じゅうぶんです。
あなたの毎日が、すこしずつ軽くなりますように🌸
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※この記事は自己理解とセルフケアのための情報で、医学的な診断や治療ではありません。つらい状態が続くときや、気になる症状があるときは、医療機関にご相談ください。
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